銘文『吉用』 種別 刀 長さ 二尺一寸 反り 七分 元幅31ミリ 元重7.5ミリ 先幅23ミリ 先重5ミリ 刀身重量702グラム (すべて約です) 神奈川県教育委員会 昭和26年大名登
最上の鍛えを示し、大切に伝えられてきたこの上なき名刀で分暦頃、福岡一文字を代表する御刀であり、このような健全な状態で残ったことがまさに奇跡で、小板目肌微細に詰み、平地には乱れ映りが鮮明に立ち、地沸厚くつき、美しく澄み切った鍛えに小丁字に小互の目交じり、沸強くつき、金筋入り、砂流しかかる一線を逸脱した比類なき最高の出来であり特色と見所を存分に示した逸品です。
先幅もあり、体配などを見ても状態が良く一線を逸脱し非のつけようがありません。 正直博物館でも滅多にお目にかかれない名刀の名に相応しい一振りと言えるでしょう。
吉用は福岡一文字派助房系統に属し、福岡一文字吉房の子である助吉の門人で鎌倉時代中期文暦頃に活躍した刀工です。