銘文 『無銘』 種別 短刀 長さ 23.2センチ 反り なし 元幅24ミリ 元重9ミリ 刀身212グラム (すべて約です) 熊本県教育委員会
重ね厚く、無銘ですが名門『同田貫宗秀』と極められた一振りで小板目つんだ肌合いで地沸つき刃縁には砂流がしきりにかかり、沸匂深く、同田貫派の見所を示した素晴らしい出来栄えの一振りです。
同田貫宗広は、本名を小山太郎といい、同田貫九代目大和守正勝の嫡子で十代目を継ぐ。新々刀の同田貫はこの宗廣によって息を吹き返す。同田貫宗広は肥後国延寿鍛冶の 末流である事から、「同田貫上野介拾代嫡孫延寿太郎」と銘す。後に肥後国熊本藩細川家の重臣である沼田有宗に従って江戸に出て、水心子正秀に学び、江戸においても作刀 する。銘は、肥後同田貫宗廣、肥後同田貫宗廣作、肥後同田貫上野介拾代嫡孫延寿太郎宗廣作、肥後同田貫小山延寿太郎藤原宗廣作、肥後同田貫延寿宗廣、小山延寿太郎藤 原宗廣などと切ります。