銘文『備州長船祐定』『天正九年八月日』 種別 刀 長さ 二尺三寸 反り 五分五厘 元幅32ミリ 元重8ミリ 先幅23ミリ 先重6ミリ 刀身810重量グラム （すべて約です） 静岡県教育委員会 昭和26年大名登録
天正期の祐定は与三左衛門尉祐定や源兵衛尉祐定を筆頭に彦左衛門尉、七郎左衛門尉、新十郎、藤四郎、弥九郎、三代彦兵衛尉など一家を成し得るほど多くの上手が活躍した時代です。
出来は本伝である備前伝を顕著に顕わした豪華絢爛なもので、古備前を彷彿させる小互の目乱れに丁子を交え、重ね厚く、 刃文は匂口大変明るく、砂流し美しく刃中は、変化に富み、金線が走り匂足とほつれが働く素晴らしい出来栄えです。
長船鍛冶の中でも祐定の一派は特に名を高めて後代まで長きに渡り繁栄しました。天正頃の祐定には「彦左衛門尉祐定」や小早川家抱え工の「七朗右衛門尉祐定」や『与三左衛門祐定』などが代表工でいずれも祐定の最高峰に位置する名工です。
